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住まいの学び場サムネ

エレベーター無しの中古マンションは買わない方が良いか?

2022.12.12

築年数の浅いマンションではエレベーターは付いていて当たり前の設備になっていますが、築年数が30年以上経っているような築古のマンションでは、エレベーターが無い物件も多く存在します。

エレベーターが無いマンションで上階に行くには階段を利用する必要があるので、日々の生活利便性には少なからず影響があります。

エレベーター無しの物件は買わない方が良いのか、考えていきたいと思います。

奇数階にしか停まらない物件も?



そもそもエレベーターの設備自体が無い物件もあれば、スキップフロアといって、1階、3階、5階など、特定のフロアにしかエレベーターが停まらないような物件もあります。

このスキップフロアのマンションは30年ほど前に流行したマンションの形状で、エレベーターが停まらない階は共用廊下が無いため、「間取りの両側にバルコニー」をつくることができ、寝室の目の前の共用廊下を人が歩くということが無いので、プライベート感が高いという特徴があります。

エレベーター自体は存在するので、「エレベーターあり」という表記になっています。

スキップフロアの物件であってもエレベーター自体は存在するので、SUUMO等の物件概要ページや物件の資料には「エレベーターあり」と記載されています。

内見しに行ったらスキップフロアのエレベーター非停止階で、ワンフロア階段で上り下りが必要だった・・・ということにならないように、注意しなければなりません。

間取り図の両側にバルコニーがある物件の場合はスキップフロアの可能性があるので、事前にエレベーターが停まる階かどうかを確認するようにしましょう。

エレベーター無しは資産価値の維持が難しい?

マンション探しをしている方の多くは「エレベーターあり」の物件を希望されます。

理由としては、大きな荷物の運搬が大変であることや、老後に足腰が弱ってきたときに困るのではないかという懸念があるからです。

特にベビーカーや車椅子などを利用する場合は、エレベーターが無いと非常に不便です。

エレベーターが無い物件は一般的には「避けられがちな物件」になってしまうので、将来売却することになった際に、やや売りづらく、資産価値の維持が難しくなってしまうリスクがあります。

とはいえ、その時に買いたい方が一人でもいれば売買は成立しますので、すぐに売却に成功する可能性もありますし、その他の魅力がしっかりとある物件で、適正な価格設定であれば、何年も売れなくて困ってしまうということにはならないかと思います。

エレベーター無しの物件の魅力とは?

では、エレベーターが無い物件は購入しない方が良いのでしょうか?

実はエレベーターが無い物件にもいくつかのメリットがあります。

◎ メンテナンスや交換にかかる費用が不要

マンションにおいてエレベーターの維持費用は機械式の駐車場と同様、かなり高額になるといわれています。

老朽化してきたら交換も必要となり、メンテナンスや交換にかかる費用は居住者で頑張って積み立ててきた修繕積立金から支払うことになります。

一方で、エレベーターの無い物件はエレベーターのメンテナンス費用が不要なため、修繕積立金の費消を抑えることができ、修繕積立金の値上げリスクなども少なくて済むといったメリットがあります。

◎ 相場より安く買える場合も

エレベーター無しの物件は一般的には敬遠されがちですので、周辺のエレベーターありの中古マンションに比べて、かなり価格が安く設定されていることが多いです。

スキップフロアの物件の場合はエレベーター停止階と非停止階では価格が異なることもあるため、相場より安く物件を購入できる可能性は高くなります。

また、ときには売主さんとの価格交渉の材料として使える場合もあります。

エレベーター無しの物件は購入希望者が見つかりづらい可能性が高いので、売主さんとしても具体的に購入を検討してくださる買主様を逃したくないという心理が働くかもしれません。

◎ エレベーターを待つイライラも無い

規模の大きなマンションの場合、朝の通勤、通学の時間帯などはエレベーターの利用者が集中し、エレベーターがなかなか来ない、来ても満員になってしまっていることがあります。

私が以前住んでいたマンションは1000世帯以上が住んでいるような大きなタワーマンションでしたが、実際にエレベーターがなかなか来ない時もあり、ストレスを感じることが多々ありました。今は低層マンションの2階に住んでいますが、エレベーターのストレスは全くありません。

エレベーター無しの物件の場合は階段を利用するため、エレベーターを待つ必要はありません。

小さいことのようにも思えますが、毎日のことなので、人によっては意外と大きなストレスになるかもしれません。

まとめ

将来的な資産価値のことを考えるとエレベーターがある物件の方が好ましいですが、気に入った物件がエレベーターが無くても悲観することはありません。

お子さんがベビーカーに乗っている期間もわずか数年です。毎日階段を利用することで足腰が鍛えられるといった側面もあります。

立地や管理状態などの条件が良好な物件であれば、エレベーターが無い物件やエレベーターが停まらないフロアの物件であっても、購入をご検討いただく価値はあるかと思います。

ただし、老後にどうしても階段の上り下りが難しくなってしまう可能性はありますので、将来的な売却は視野に入れたうえで物件を選ぶ必要があることを覚えておきましょう。